トークセミナーレポート「地方在住30代サラリーマンと考える“令和時代の働き方”」

▽prologue

 齋藤さんからまるにわの新しいプロジェクトを聞いたのは半年前。「これからは暮らし方や働き方が変わっていく」。民藝館通りの空きビルである「マツキビル」がその象徴の一つになる予感にわくわくしたのを覚えています。僕自身がサラリーマンからフリーランスに働き方を変えた身であるので、同年代で副業を持つ鳥取では〝異色〟のサラリーマンの考えに共感しました。

 働き方について、僕らは今、ちょうど価値観の間に立たされているのではないでしょうか。時代は昭和、平成を経て令和に。「終身雇用で40年間同じ会社で勤め上げる」というスタイルは変化してきています。今回は30代の面々がこれからの「働き方」について語り合いました。正直に言って、目からウロコの内容。これを見れば、自分らしい働き方を見つけるチャンスになるかもしれません。


(スペシャルゲスト)
青野誠氏(サイボウズ株式会社 人事本部部長)

(ファシリテーター)
中川玄洋氏(NPO法人学生人材バンク代表理事、一般社団法人まるにわ監事)

(パネリスト)
武良佑介氏(鳥取県 商工労働部 商工政策課係長)
齋藤浩文氏(株式会社鳥取銀行 ふるさと振興本部 副調査役、一般社団法人まるにわ代表理事)


中川
 まず主催の齋藤さんから企画の狙いを話してもらい、その後にみなさんに自己紹介をしてもらいますね。そして、サイボウズさんの働き方の取り組みを学び、最後に話者の4人で意見交換できたらと思います。では、最初に齋藤さん、よろしくお願いします。


▽地方在住、30代サラリーマンの実感

齋藤
 こんにちは。今回の企画は僕自身が地方在住30代のサラリーマンというところが出発点になっています。今、働く環境が変わってきているのをひしひしと感じていて、労働力人口の減少で副業に目を向ける企業は増えましたし、事務作業は機械化され、新たなサービスも出現。ビジネスモデルを変革していかないといけない環境になっています。また、働き方改革で勤務時間は短縮。仕事は忙しいんだけど早く帰らなきゃいけなくて、帰ったはいいけど何をしていいかわからない「フラリーマン」も増えていますが、地方では生産性を上げていく意識が薄かったり、リカレント教育の意識や機会も首都圏に比べて少ないのも問題点としてあります。

 一方で、希望もあります。それは地方が好きで移住してくる若者もいること。地方銀行でも、先日のトーク(暮らし方編)に出てくれた20代女子たちのように、少しずつその兆候があります。そんな時代に生きる僕ら30代は、組織内でも会社のアセットを使いながらプレーヤーとして動ける重要なポジションであり、役割は大きいと思います。今日はサイボウズさんの働き方から学びながら地方の我々がどういう方向性に進むべきか、話せたらいいなと思います。

中川
 ありがとうございます。では、武良さん、青野さん、自己紹介をお願いします。

武良
 鳥取県庁で働いていて、36歳になります。東京や福岡で働き、7年前にUターンで帰ってきましたが、公務員だけのキャリアでは課題感や危機感もあり、中小企業診断士という資格をとって去年からNPOや民間企業でボランティアの経営サポートをしています。企業の経営資源がモノから人にシフトしているのは感じていて、我々がどう社会で役に立てるかを考えないと厳しいと思っています。都市部にいる人だけでなく、地方でもその意識を持つことが課題ですね。

青野
 こんばんは、サイボウズで人事担当をしている青野です。1984年に愛媛県西条市で生まれ、36歳になります。弊社は創業約20年のIT企業で、社員は海外も含めて約900人。スケジュールを共有するサイボウズOffice、kintoneなど企業が情報を共有するサービスを提供しています。これまで営業やマーケティングをして、今は人事で採用や育成、制度設計、人事マネジメントをしています。私自身は1人目の子供が出きて教育や保育に興味を持ち、自分のスキルを活かしてNPO法人フローレンスで4年前から副業を始め、1年前にはもう1社別のベンチャー企業でも副業していました。では、サイボウズの「100人100通りの働き方」についてお話していきますね。

齋藤浩文氏(株式会社鳥取銀行 ふるさと振興本部 副調査役、一般社団法人まるにわ代表理事)(所属と役職は当時)

 

▽「100人100通りの人事」

1、要望を聞き、柔軟に制度設計

 (青野さんの話を聞いていると、労働時間や場所は決まっていることが当たり前、副業は禁止といった「当たり前」は固定概念に過ぎないのだなと思わされました。まず、制度がものすごく柔軟。サイボウズは、とことん社員のニーズに応える企業でした。)

 サイボウズの働き方が多様化していったのは2005年ごろ。当時は長時間労働も当たり前だったんですが、離職率が28%もあって改革を求められました。そこで社員に話を聞いてみると、「もっと短時間で働きたい」「育児と両立したい」「若いうちは長時間働いて力をつけたい」「家から働きたい」「もう少し他の人とコミュニケーションをとりたい」と様々(笑)。そこでつけたスローガンが「100人100通りの人事制度」。一人一人がやりたいことをして幸福度を高め、個性を活かしながら楽しく働ける会社にすることを目指しました。

 2007〜8年くらいに働き方を、長時間働くワーク重視(PS)と、時短で働くライフ重視(DS)に分けたのを皮切りに、時間の選択肢が3通りになり、今度は「リモートワークしたい」「週の半分は家で働きたい」という声に応えて場所の選択肢も3通りに。合わせて9通りから自分に合った働き方を選べるようにしました。子供が熱を出したとか急遽発生する場合は単発で働き方をずらせる「ウルトラワーク」という制度も作っています。

 副業は2年前くらいから活発化。「週3日だけサイボウズで働きたい」とかいう人が出てきて、「100人100通り」と言ってしまっている手前、聞くしかない(笑)。苦肉の策で「それぞれ記述式で宣言してくれ」と言って、曜日・時間ごとに働き方を記入し、詳しいことは備考欄に書いてもらっています。

 あとは、育児休暇は6年間取れます。(そこまで長い期間をとる企業を)当時は見たことなかったのと、サイボウズは待っていますよ、というメッセージでもありました。これまでは4年半が最長ですね。また、辞めたけど「やっぱりサイボウズがいい」と出戻りをする人が出てきて、こういう人もいていいんじゃないか、しかも保証があれば辞めやすいということで、6年間はいつでも戻ってきていい「育自分休暇」を作りました。ある人は、入社4年目でアフリカでボランティアを2年間くらいして戻ってきました。

2、大切なのは制度よりも風土

(多分、ゲストスピーカーも視聴参加者もみんな思ったと思うんですが、どうやったらそんな柔軟なやり方ができるの?ってこと。不思議でしょうがなかったです。1000人規模の企業をその方向にどう持っていったのか。青野さんは、大事なのは風土づくりだと言います。)

 大事なのは風度。自由でなんでもやっていいと思われがちだけど、「嘘をつかない」という公明正大の行動指針を一番に置き、お互いが何をしているかをわかるようにしています。プライバシーとかインサイダー以外は、会議の議事録も全部共有しますし、費用も公開しています。

 その上で、大切にしているのが「自立」と「議論」。強制的な転勤やジョブローテーションもなく、責任を持って自分の働き方を選択しましょうと言っています。そして「おかしい」と思うことは質問してしっかり議論する「質問責任、説明責任」をベースにしています。「コロナの影響で在宅勤務になって、電気代はどうするんですか?」とか「いい椅子買っちゃったんですけど、会社負担になりませんか?」とかいろんな質問がきますが(笑)、議論してまとめていきます。

 副業も禁止でしたが、そういう流れから2012年に希望する人が出てきました。最初は「テニスコーチでお金をもらいたい」という人が現れ、その時に何がダメなのが説明できなかったので許可してみました。翌年には、副業を前提に二つの会社で働かせてほしいという人が入社しました。今では、社員の2〜3割は一回は副業したことがあります。同じ職種をする人もいれば、マーケティングをやっていたんだけど奥さんとカレー屋さんをやったり。カレー屋を始めた彼は店が繁盛してサイボウズが副業みたいになって「もう辞めます」となったんですけど、そんな人もいます。

3、信頼の上に立つ、自分で選ぶ働き方

(とはいえですよ、青野さん!副業を許す上で、企業にとってのリスクや心配事はなかったんでしょうか…。公明正大のもと信頼関係を作り、そして、自分で選ぶ責任感を持つこと。サイボウズには、まさに理想の働き方が存在していました。)

 基本的には「自立して自分で働き方を選んでくださいね」というスタンスです。副業先で機密情報を漏らすとか、競合企業で働いたらどうするのか、とか懸念がないわけではないですが、不安なところはきちんと申請してもらっています。隠すと半信半疑になる。会社のスケジュールに副業で休んでいる、2〜3時間副業で抜けるとか、みんなが正直に申請してやっています。

 風土がベースにないと、制度を作ったはいいけど運用されないという声も他で聞きます。副業していると評価が下がりそう、とか。使いやすい風土があったり、お互いの信頼関係の中で制度を作っていかないと意味がないと強く感じています。弊社も今は3〜4%くらいの離職率になりましたが、最初から100人100通りと思っていなかったんです。やりたいことを実現していくのはいいことだなと感じ始め、いろんな人の話を聞いて100通りに近づいています。

 大事にしているのが公明正大であることと、自分で選ぶということ。たくさんの選択肢から選ぶのは実は大変なんです。新卒3年目とかになると「私も副業した方がいいですかね?」なんて聞かれることもあるんですが、基本的にはキャリアや住む場所、どういう働き方をすると自分が幸せになれるかを自分で考えるのが大事。そのために会社は選択する機会をたくさん用意していたいと思います。

青野誠氏 (サイボウズ株式会社 人事本部部長)

サイボウズ株式会社 本社オフィス(東京都中央区日本橋)

 

▽組織にどう浸透させていくか

中川
 ありがとうございました。コメントからも「すげー」と連発きてますね(笑)。齋藤さん、武良さんから聞いてみたいことなど、どうでしょうか。

齋藤
 希望しない転勤がないと言われましたが、この部署にはこれだけの人数がいたり、ここで働いて欲しいとか。そういう組織戦略との調整はどうされていますか?

青野
 そこは日々悩ましいところですが、優先度でいうと本人の希望を優先して、組織の事情は押し付けないようにしています。例えば、名古屋支店の所長が台湾のオフィスの立ち上げで抜けたことがあるんです。戦力的にも誰か名古屋に行かないかと募ったんですけど全然手が上がらず、「強制的に行かした方がいいんじゃないか」という声も社内にあったんですけど、それはやらずに1年半くらい東京から応援に行ってました。

 短期的にはどこかで無理が出てくるかもしれないですけど、長期的には社員がモチベーション高くやれることをやった方が成果は出るはずだと信念を持っています。副業をする人が増えたら売上が下がりませんか?という声もあるんですが、その時は売上目標を下げたらいいんじゃない?と思います。

武良
 制度の前に風土を作るということですが、地方の企業だと風土っていうのはなんだろう?と思っちゃいます。

青野
 弊社も15年前は今のような風土はありませんでした。風土づくりは、劇薬みたいなものはなくて、毎日飲み続ける漢方。日々の会話や行動で変わっていくと思っていって、どういう意思決定を上司がしているか、どういうメッセージを出しているかなんです。「育休とっていいですか?」と聞かれたときにどんな顔をするのかで、風土はできていきます。
 商社から転職した人が営業マネージャーになり、「メンバーが副業したいと言い出して、それだと売上が下がるので予算が達成できそうにない。どう判断すべき?」という相談を受けたこともあります。その時は、チームで補えないかを確認して、本人がやりたいことを受け入れるのがサイボウズらしい判断ですよと伝えました。そういう一つ一つが風土に繋がっていきます。

中川
 実際に風土を作る上での土台づくりはどうされましたか。目の前の仕事と直結しにくい部分があり、なんの意味があるんだよとか起きなかったですか?

青野
 合宿的な形で年に何回かやっていまして、どういう組織を作っていくべきかをマネージャーみんなで議論しましたけど、最初は激荒れでした(笑)。でも、(社員からの要望や声が)提案書みたいに来るわけじゃなくて日々の対話だとか、チャットツールでカジュアルにやり取りがくるので、「いいね!」押すだけで済むケースもあるし、ポンポンと会話が進んでいく感じ。そこに労力を使っている感覚もなく、会話しながら議論して方針を決めていきます。

齋藤
 副業を許可して、逆にうまくいかなかったケースもあったりしました?

青野
 ある女性社員は本業も副業もライターをしていたんですが、時間がなくなって体を壊してしまったことがあり、今は退職して業務委託としてライターになっています。会社としては社内でマネジメントをしてほしかったのですが、彼女はライターに集中したいタイプだったんです。会社との距離感を考えての選択だったけど、めちゃくちゃいい事例だと思うんですよね。会社にフルコミットすることが幸せという選択でもないと思います。

▼参考記事:
サイボウズを退職します──会社と個人の距離感を模索した5年間の軌跡

武良佑介氏(鳥取県 商工労働部 商工政策課係長)(所属と役職は当時)

 

▽鳥取の働き方を変えられるか

 (どんどん議論は盛り上がり、参加視聴者からも質問ツイートが続々と出てきました。「サイボウズの働き方の多様性を、鳥取という地方都市にどう落とし込んでいったらいいですか?」という質問に青野さんは答えます)

青野
 いきなりサイボウズのパッケージを当てはめるのは違うと思うので、まずは自分たちの組織にいる人が何をやりたいかを聞くことからだと思います。以前、ある企業の人事の人と話をしていて、うちに入ったら9割くらいの人は80点くらいまで育てる自信があると言ってたんですよ。それはいろんな教育制度だったり、ノルマだったり、表彰制度で保っているそうです。一方で、サイボウズは成長したいならすればいいじゃないというスタイル。企業によって考え方やスタイルは違いますし、そこに合うやり方があると思います。

中川
 副業OKの会社が地方には少ない。姿、形が見えると周りも手を挙げてくるんですか?

青野
 何年かかかりましたね。少しずつ増えてきました。齋藤さんとかはどうやって副業を始められたんですか?

齋藤
 まるにわは会社にした方が取引がしやすかったので、鳥取銀行に申請してうまく行ったんです。無意識でサラリーマンやっていると、法律で禁止されているくらいに思っていて、社内規定としてあるんだなとその時に気づきました。僕らより下の世代の子は、多様に働きたいと思っているんじゃないかなと思うんですよ。でも、組織の中にいると声が挙げにくかったりするんじゃないかなって。

武良
 個人的には、行政も創業支援とかするんですけど、社内起業をどんどん増やした方がいいだろうと思うんです。こんなことしたいのに、とモヤモヤした人はいて、自立した働き方をさせてあげるのが大事ですね。

中川
 副業が本業になる人ってそんなに多くないんじゃないかなと思うし、経営層が思っているほど離職率がとかならないと思います。仮に離職してもポジティブな離職だったら会社のファンだったり、仕事をつないでくれたりするんじゃないかな。

青野
 (大学で起業している人もいますよねというツイートに対し)大学時代に起業している人もいて、副業前提で入社することもあるんですよね。そういう方は能力が高かったり、行動力もあったりするので。チャンスあると思います。周囲がやっていなければ差別化になる。

 

▽さて、我々、どうしていきましょう

中川
 これから地方在住の30代サラリーマンがどう過ごしていくべきかということで話してきましたが、皆さんから思ったことや言っておきたいことはありますか。

齋藤
 企業側の行うべきことや準備とかすごい学びになったんですけど、個人にスポットを当てた時にどうやってそこの意識を表面化させるのか。個人側がどうあるべきかを考えましたね。

中川
 やりたい人をどう増やしていこうか、ということですよね。事例増やすのはありですよね。各社1人ずつ副業している人を見える化していくとか。

武良
 去年から経営支援の声をかけてもらってきたんですけど、僕が何をしてきたかというと、SNSでもなんでもとりあえず興味を持ち、できるだけイベントも含めて参加してきました。そしたら、これだったら自分はこれできるなって思うことが増えたんですね。組織から個人の動きになり、それを積み重ねていくことが自立になってくると思います。会社の中だけで働いている人がほとんどだと思うので、外に動いていく勇気で変わってくると思います。

齋藤
 個人としての得意なことが社会のどこかに当てはまると想像できると、そういうマインドになるのかなと思うんです。それが求められていることだと意識できるといいですね。

中川
 会社の外で、出会いの場を作っていくのがいいのかもしれませんね。最後に話者の人から。

齋藤
 僕たち当事者が何をしていったらいいか考えました。場所を作ったり、体験を増やしていくことが自分の個としてのスキルを考えるきっかけになったり、他社で求められていることがわかったりする。そういうことをしていきたいなと思いました。

武良
 いろんな働き方といいますか、社会がすごい変わってきている中で、企業が成長するよりは社会に適応していくようなやり方をする必要があると感じています。その中で、自分がやりたいような、一番輝けるようなやり方をやっていく。僕ら世代が生き生きと働いていることを見せることで流れが出てくるような気がします。そういった意味で僕らの世代は大事ですね。

青野
 私自身も30代。組織に入ったら頑張らなきゃいけないとか、自己犠牲が美しいと思ってしまいがち。一回り下の世代はそんな感覚もなく、結構しなやかに生きているんですよね。自分で目的をしっかり持ってやっている。下の世代から教えてもらうこともあって、そういうのを潰さない大人になりたいとも思います。いろんな世代があって、ギャップもあって当然で、それを受け入れながら自分自身が成長できると次の世代にいい社会が残せるんじゃないかと思います。

中川
 1時間半、だいたい良い時間になりました。まるにわとして今後整備していく場所自体は、駅前の場所を借りて、若手社会人がお互い話し合ったり、形にする場になったらいいなと。そういうことに興味ある方は今後も一緒にやれたらいいですよね。

中川玄洋氏(NPO法人学生人材バンク代表理事、一般社団法人まるにわ監事)

 

▽epilogue

(まとめ)

 このトークイベントの時から時間が経ち、世の中は「withコロナ」「アフターコロナ」の違う世界に行こうとしています。これは一過性のものでもなく、遅かれ早かれ来るはずだった未来が少し前倒しにきただけのような気がします。そう、時代の変化です。

 その中で、働き方を再考する人は増えてくるはずで、リモートワークが増える、ECサイトに力を入れる、など新たな形はすでに起こり始めています。これまでの固定概念を取っ払い、どう時代に適応していくか。今回のトークイベントの中にもその答えがあるように思っていて、やはり個人で選択していく時代になってくると思います。企業はその仕組みを用意できるか。会社外でも必要な能力を持つ人や企業との協業も増えるかもしれませんし、そういうネットワークをいかにもっているかも大事になるでしょう。このあたりの動きが都心部に比べ、速度が遅いのが地方でもあります。その課題を克服していくには、目に見える形で「動くプレーヤー」が増えるしかありません。その役割を担うのが、まさに30代という世代だと思います。

 会社での実績もある程度ある世代が、行動力をもってこれまでの働き方の概念を変えていく。どう働いたら自分が幸せか。それが巡り巡って誰かのためになり、社会のためになる。一人一人がそうやって多様に表現できる社会は、実はもうすぐそこまできているのかもしれません。

 
藤田和俊

カメラマン、ライター、編集者。
「豊かさ」をテーマに何気ない日常、ライフスタイル、ドキュメンタリーを撮影します。鳥取在住。ライター、編集者兼。

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